keichonの一人会議

keichonが見えてる世の中を、屁理屈と一緒にみんなの心にお届け。

となりのピアニスト

沖縄の青い海と同じ色の空に、女子が好きそうなサーモンピンクが混ざった、夕焼け。がとても綺麗です。今。

 

そんな私の今のBGMは、ステキなピアノの、子犬のワルツです。

 

たぶん50歳くらいだと思います。となりのおじちゃん。私が小学生くらいの時には、毎日朝早くと夜にクラシックが聞こえてきました。学生の頃に、ピアノの先生にプロの才能を見込まれていて。f:id:keichon:20180716135026j:image

 

亡くなられたおじちゃんのご両親は、古風で真面目な人だったから、それを反対して。男がピアノで食っていくなんて!って感じで。なので今はピアノの音もほとんど聞かなくなったし、毎朝自転車で通勤してるふつうのサラリーマンになった。

 

夜や朝のピアノの音なんて、ふつうに考えれば近所迷惑なのだけれど、そのおじちゃんのピアノは特別で、近所みんなが許してた。理由は簡単。間違わないし、途中で途切れない、同じ箇所を何度もひかない。完璧にいつも最初から最後まで、曲をひきあげてくれるから。(その時はおじちゃんじゃなくって、ステキな青年。)

 

おじちゃんがふつうのサラリーマンになってからは、ほとんど弾かなくなって、ピアノが上手なことすら忘れてた。けど、小学生の女の子がいて、最近、その子とピアノを弾いてる。

 

簡単な曲でも、その子とおじちゃんの音はゼーンゼン違う。なめらかで、優しくって、リズムにも抑揚があって。ただの子犬のワルツなのに、練習曲に聞こえない。あったかーい雰囲気の子犬のワルツ。女の子の方は、力強くって少し音が割れてて、だんだん早くなっていっちゃう可愛らしい子犬のワルツ。

 

聞こえる音が変わって、時代も変わったお隣さん。

 

誰かの目や耳には、私が変わったようにうつっているのか、な。